また夢ンなるといけねえ

しがない男子大学生。新聞サークルの記者をしている。堺、六甲、西中島南方が生活の拠点。

「慣れ」に勝る「性格」

 引っ込み思案の内向きな人間がなぜか学生記者を続けているのだが、そういう性格が変わるわけではなくやはり今も対人コミュニケーションは苦手なままだ。特に対外的に電話をしなければならないときは、しばらくの逡巡・躊躇を経て、緊張しつつ意を決して受話器を取るなんてことが多い。

 何の因果か、電話取材の機会がよく舞い込んでくる。新聞部で社会班というグループに配属されているからだ。

 大手報道機関の社会部とは微妙に異なる、硬派な話題を担当する班だ。大学が新しい制度を発表したり、マスコミ報道で事件・事故、不祥事などを覚知したりしたらすぐに後追いで取材して記事にしなければならない。いわゆる「暇ネタ」が多い他の班と違って、突発的な事態に対して即応的に動かなければならないことが多い班でもある。

 突発的なニュースが起きたらやることは決まっていて、まず発表文や報道記事をあらかたチェックし、関係する大学に問い合わせる。この問い合わせ、メールではすぐに気付いてくれないし、下手をすれば無視されてしまう。電話なら「コメントできない」という回答だったとしても、その事実を原稿に反映できるから、とにかくメールよりもFAXよりも電話なのだ。

 ただ今どき、メール、SNSと文字だけでやり取りできるツールが山ほどあるのに、わざわざ電話をしないといけないのはなかなかつらい。昨年の大学ローカル面編集長だったときから、何度となく突発対応で電話をかけているが全然慣れない。

 思えば慣れないのは電話だけではない。初対面の相手に取材するときは今でも緊張するし、講演取材なんかでは観客にコメントを取らないといけないのだが、この声掛けもしんどい。

 新聞部に入って得た最大の収穫は、性格として苦手なことは、ちょっとやそっとの経験では慣れることがないということなのかもしれない。