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また夢ンなるといけねえ

しがない男子大学生。新聞サークルの記者をしている。堺、六甲、西中島南方が生活の拠点。

読書録 2015年5月

読書録(更新停止)
読んだ本の記録です。今月は13冊です。




この3冊は大学の授業の課題で読んだ。『日本の経済格差』で、日本の戦後経済社会の基本知識を入れた。面白いのは「福祉社会」と「新自由主義」の一見対極に見える立場の筆者が、実は同じ政策を唱えているところがあるというところ。それは年金。報酬比例の厚生・共済年金が手厚い日本の年金制度は、自営業の人など国民年金単体の人にナショナルミニマムを保障しているとはとても言えない状況。これは、日本の社会保障が政府ではなく主に企業によって担われてきた部分が大きいことに関連する。両氏とも基礎年金部分を手厚くする方向にもっていくことが重要だと指摘しているのは興味深い。
【1冊目は2015.5.22読了、2・3冊目は2015.5.1読了、3冊とも★★★☆☆】



厳しい苦難の状況をも「それがよかった」と言えるようにならなきゃいけない、というのはなかなかしんどいなあと率直に思う。確かにいつかはそう言えるときが来ないといけないんだろうけど。でも人間ってそこまで強くないとも思う。ツゥラトゥストラの内容からは外れるんだが、西さんの「他人に頼ることができるということが自立」という考えにはハッとさせられた。
【2015.5.7読了、★★★☆☆】



保守言論の変容の経緯を細かく調べ上げた記録書、といった具合。正直冗長なので読み物としてはなかなかしんどいんだが、それでも保守言論がこれほど劇的に変わってきたということをまとめた書物はなかなかないので素晴らしい仕事だと思う。
【2015.5.12読了、★★★★☆】



大学の授業の参考図書。あまり興味を持てなかった。残念。
【2015.5.14読了、★★★☆☆】



平野啓一郎の分人論をとても読みたくなった。本の内容自体はあまり惹かれなかったかなあ。
【2015.5.17読了、★★★☆☆】



筆者の自分史と戦後史がオーバーラップしながら、僕たちがさも当たり前かのように思っている言葉や制度に待ったをかけて見つめなおしていくスリリングな作業。こういう時代の語り手ってのはどの時代にも必要だよなあ。80年代に病んでいった人々が多かったなんて知らなかった。でも僕の尊敬する山下達郎さんが楽曲制作を内省的な方向にするのも80年代なんだよなあ。僕らは戦後のパラダイムを無意識に引き継いでいる。安倍首相の「戦後レジームからの脱却」自体が戦後のパラダイムから抜けきっていない人の考え方だと僕は思う。
【2015.5.17読了、★★★★☆】



僕は放送マニアなので災害情報画面をどのように見やすくするかみたいなことに興味があるんだけど、それのヒントがちりばめられた書。公共建築たる駅の快適さを上げるための工夫は案内サインを変えることにとどまらず交通システム全体を考え直すことから始まる。
【2015.5.19読了、★★★☆☆】



賢治童話が多く収録されている。僕が好きなのは「猫の事務所」や「よだかの星」なんだけど、文章として端正で綺麗なのはやっぱり「銀河鉄道の夜」だよなあ。生と死の間を自在に動く子ども、いいなあ。
【2015.5.21読了、★★★★☆】



賢治は一生を童貞として生きたが、「賢治だってオナニーしただろう」という発想から賢治文学を読み解いている。のだが、正直僕はあまり面白く読めなかった。別に「賢治を冒涜している!」っていうつもりはないんだけど、こと、文学研究におけるセクシャルな表現の分析って、どうもこじつけのように感じるんだよな。その表現自体が婉曲的だから仕方ないのかもしれないが。まあそういうわけで、どこかしっくりこないことが多かった。
【2015.5.25読了、★★★☆☆】



ポップミュージックの歌詞から社会背景を読みとく書。僕は音楽を聴く人の聴き方で音楽を聴いてないから、歌詞の分析みたいなことをやりたくなるんだよな。アカデミックな手法を体得してるわけではないので所詮ゲスの勘繰りにしかならないんだけど。そういう意味で、アカデミズムによる歌詞分析は面白い。
【2015.5.25読了、★★★☆☆】



山下達郎さんの曲『夏への扉』が氏のラジオ番組「サンデー・ソングブック」でかかったのをきっかけに本作を知る。初期SFの名作、猫SF、なんていう売り文句を目にしてしまったからなのかもしれないが、期待外れの感。猫ほとんど出てこないしッ! まあそれよりなにより、主人公とヒロインの結末に納得がいかないので、好きじゃないかな。さっきの曲は吉田美奈子さんの作詞なんだけど、この詞は味わい深いので、大好きなんだけどなあ。
【2015.5.31読了、★★☆☆☆】